「僕がこの地球に生きてることもね。やっぱり冷暖房の家に住んで、できるだけ旨いもの食って、自分の欲望なりに生きようとして。本来、がん細胞である僕たちが、いつか地球を滅ぼして、自分も死ななきゃならん。それをがん細胞が教えてくれる。」

がん細胞が自分を殺す事で、がん細胞自身も死ぬという関係を、自分がん細胞と地球に譬えた大林亘彦の言葉だ(8月の『最後の講義』)。20年に死去する直前の収録で足元おぼつかず、あたかも今こそ地球の死が近い状況であると警告を発しているかのようだった。